オキシトシン(OT)は、社会的および感情的行動を媒介する社会的認識および記憶にとって重要な分子である。さらに、OTは抗不安因子として作用し、ストレス時に放出される。カルシウム動員セカンドメッセンジャー環状ADP-リボース(cADPR)を生成する酵素としてのCD38の活性に基づいて、CD38の姉妹タンパク質であるCD157は、OTの産生および放出ならびにその社会的関与および抗不安機能の候補メディエーターと考えられている。しかし、成体マウスの脳におけるCD157の発現が限られていることは、CD157がOT依存性の社会的行動における真正かつ/または実用的な分子参加者であるという信頼を損なった。ここで、我々は、CD157ノックアウトマウスが脳脊髄液中の循環OTのレベルが低いことを示し、これはニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の最近発見されたビタミン前駆体であるニコチンアミドリボシドの経口投与によって補正され得る。

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引用元：Gerasimenko M, Cherepanov SM, Furuhara K, Lopatina O, Salmina AB, Shabalova AA, Tsuji C, Yokoyama S, Ishihara K, Brenner C, Higashida H. Nicotinamide riboside supplementation corrects deficits in oxytocin, sociability and anxiety of CD157 mutants in a mouse model of autism spectrum disorder. Sci Rep. 2020 Jun 22;10(1):10035. doi: 10.1038/s41598-019-57236-7. PMID: 32572044; PMCID: PMC7308284.