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NMN

NMNが脳虚血に対して保護したことを示しました。

脳虚血とは脳循環血液量の減少により、機能障害を起こす病態のことを指します。虚血状態が続くことで脳梗塞や脳軟化を引き起こす
原因となり得ます。一過性脳虚血発作と呼ばれる文字通り一過性のものは症状が現れてから、24時間で消えると言われいますが、
そのまま放置すると10~30%の確率で脳梗塞に進展することがわかっています。

また、研究では脳虚血は細胞代謝に必要な脳組織NADを枯渇させることがわかっています。ですが、対策としてNAD前駆体であるNMNを補充することは
枯渇した脳組織NADのレベルをまた高める手段として非常に有効です。

この研究ではミトコンドリア標的黄色蛍光タンパク質をニューロン(mito-eYFP)に発現するトランスジェニックマウスモデルと、
ミトコンドリア NAD依存性デアセチラーゼsirt3遺伝子(SIRT3KO)のノックアウトを行うマウスを用い、正常化された海馬ミトコンドリアNADプール、
タンパク質アセチル化、およびROSレベルのNMNの単回用量の投与を行いました。その結果NMN補充によってミトコンドリアの断片化を阻害し、
虚血性脳損傷を著しく保護したことがわかりました。

この研究結果によって、NMNを使用しての新しい治療を見出し、急性脳損傷、神経変性疾患に有効だという可能性が明らかになりました。

 

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参考文献

Nina Klimova, Adam Fearnow, Aaron Long, Tibor Kristian,
NAD+ precursor modulates post-ischemic mitochondrial fragmentation and reactive oxygen species generation via SIRT3 dependent mechanisms, Experimental Neurology, Volume 325, 2020, 113144, ISSN 0014-4886,
https://doi.org/10.1016/j.expneurol.2019.113144.
(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0014488619302912)

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