老化スピードを遅らせる鍵としてのNMNの役割
まず初めに中国の研究者らは平均的な急速老化の分類が炎症の減少などの生理学的パラメータにつながるかどうかを調べるため、血中の免疫細胞レベルを測定しました。その結果、老化の遅い集団(ここでいう老化の遅いとは生物学的年齢が年代による実年齢よりも若い個人を指す)は、高齢の参加者と比較して、好中球免疫細胞に対するリンパ球の比率が高く、全身性炎症が少ないことを示していることがわかりました。
そしてさらに、研究者らは老化時計(老化に対し効果のある可能性の化合物を比較する為の装置)なるものを作成し、NMNやメトホルミン、クルクミン、アスピリン、レスベラトールの5つの化合物を試験しました。試験結果として、著しく効果を表したのはNMNとメトホルミンでした。
参考文献
Shen X, Wu B, Jiang W, Li Y, Zhang Y, Zhao K, Nie N, Gong L, Liu Y, Zou X, Liu J, Jin J, Ouyang H. Scale bar of aging trajectories for screening personal rejuvenation treatments. Comput Struct Biotechnol J. 2022 Oct 21;20:5750-5760. doi: 10.1016/j.csbj.2022.10.021. PMID: 36382193; PMCID: PMC9619353.